今日からこの街でマッサージ院を始める事になった。
博士とは彼の名前である。
この名前で小さい頃少しイヤな思いをした事が有るが
今となってはどうでも良くなっている。
30になるまでこれと言ってしたい事もなく
だらだらと過ごして来たが、何を思ったか突然
マッサージ師の資格を取ってマッサージの仕事に就いた。
彼の親は大層な資産家で有るが次男だったので
大した相続も受けられないだろうと考えた末
資格を取って仕事を始める建物を生前贈与と言う
形でマッサージ院兼自宅をゲットした。
最初のうちはかなり暇だった。
これと言った宣伝もしなかったから、しかし近所の
年寄りのお陰で口コミ広がりで客が増えてきた。
彼の施術とおしゃべりが良かった。
施術スタイルはあくまでもソフト、テレビなので時々
見られるような患者の口から悲鳴が出るような事は
一切しなかった
目次
1 章 ギックリ腰
2 章 40肩50肩
3 章 花粉症
4 章 尿管結石
5 章 ゲーム脳
6 章 膝の痛み
7 章 乾いた空気とプロポリス
8 章 界面活性剤,足長蜂の悲劇
9 章 健常者のリハビリ運動
10 章 悪性貧血 (過去の病)
11 章 馬のおしっこ 股間のかゆみ
12 章 博士のレポート
13 章 脂肪の善悪
14 章 下垂体腺腫
15 章 赤ちゃんのよだれ
16 章 扁桃腺
17 章 鼻炎に克つ
18 章 ビタミンC
19 章 白内障
20 章 素人判断
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