博士のマッサージ
四方山話
序章 この小説について
今日からこの街でマッサージ院を始める事になった。

博士とは彼の名前である。

この名前で小さい頃少しイヤな思いをした事が有るが

今となってはどうでも良くなっている。

30になるまでこれと言ってしたい事もなく

だらだらと過ごして来たが、何を思ったか突然

マッサージ師の資格を取ってマッサージの仕事に就いた。

彼の親は大層な資産家で有るが次男だったので

大した相続も受けられないだろうと考えた末

資格を取って仕事を始める建物を生前贈与と言う

形でマッサージ院兼自宅をゲットした。

最初のうちはかなり暇だった。

これと言った宣伝もしなかったから、しかし近所の

年寄りのお陰で口コミ広がりで客が増えてきた。

彼の施術とおしゃべりが良かった。

施術スタイルはあくまでもソフト、テレビなので時々

見られるような患者の口から悲鳴が出るような事は

一切しなかった      

      目次

  1 章  ギックリ腰

  2 章  40肩50肩

  3 章  花粉症

  4 章  尿管結石

  5 章  ゲーム脳

  6 章  膝の痛み

  7 章  乾いた空気とプロポリス

  8 章  界面活性剤,足長蜂の悲劇

  9 章  健常者のリハビリ運動

  10 章  悪性貧血  (過去の病)

  11 章  馬のおしっこ 股間のかゆみ

  12 章  博士のレポート

  13 章 脂肪の善悪