11 章 馬のおしっこ 股間のかゆみ
久しぶりの温泉旅行を終えて気分爽快にマッサージ院のドアを開けて風を通した

そして、いつもの旅行帰りの時と同じ様に待合室のテーブルに温泉饅頭を置き、

患者さんが来るのを待った。

博士のマッサージ院の待合室は、一人で行っているマッサージ院とは思えないほ

どの広さが有り、時にはデイサービスのサロンと見間違えるほどに熟年の男女が

集まる。旅行帰りの開院の日を楽しみにしている方が多い。

テーブルに用意された温泉饅頭を食べながら世間話に花が咲いているようだ。

待合室には電気ポットが4台用意されていて、それぞれの温度設定が98℃、90℃

80℃、70℃になっている。利用する人はそれぞれ使い分けているようだ。

それ以上に珍しいのは、待合室にシステムキッチンが有り一般住宅のLDKと同じ

ような作りになっている。

一人の患者さんの施術が終わり、待合室に行くと自然と話題の中に入って行き時

間が経ってしまうが、だれも文句を言う人はいないし、次の治療を受ける方も阿

吽の呼吸で決まっているようだ。

その日は来院者の人数に対して治療を行える人数は五分の一にもいかない状態で

有る。そんな中での話題で、 湿度が多くなって来ると、股間がかゆくなる と

訴える方がいてぬり薬をぬっても余り思わしく無いとの事。博士は皮膚科で無い

のでただ話を聞いていたら、60過ぎ位の男性が、 私も以前そのようにかゆく

なったが今は全然かゆくならない と言った。周りに居た多くの方が注目したの

で結構気になっている人が多いのだろうと思った。

その方が言うには、切っ掛けはテレビを見ていて、馬の厩舎の掃除をしている方

にレポーターが 毎日掃除するの大変ですね と言うと そうですね、馬は自分

のおしっこで蹄を溶かしてしまうから掃除は欠かせないですね との事。

これを見て、ピーンと来たと言う。 前からこの方も股間がかゆく、気にしてい

たから、直ぐに思いついたらしい。

おしっこの凄さに気が付き、人間のおしっこも同様な働きが有るだろうと考え、

思えば用を足した後、先を振って水分をはらうが、濡れている事は確かだ。

日に何回となく行っている内に、パンツにおしっこが蓄積される、それが股間の

皮膚に触れ、かゆみを引き起こす原因だろうと。

では、どうしたら良いか考えて、用を足す前にティシュペーパーを1枚用意して

小さく折り畳み、おしっこを出し終わったら先っぽを丁寧に拭く。

これで、パンツにおしっこが移るのを防止出来る。

実際に行う時少し注意が必要だが、やっているうちに分って来ますよ との事。

これでもう20年以上股間がかゆくなった事が無いそうだ。

以前より確実にパンツの汚れが少なくなり、嫁さんに誉められた と胸を張った

博士は聞き逃してしまいそうな僅かな情報からそこまで考え上げるこの方は徒者

では無いなっと思い、今度もっと色々な事を聞き出そうと思った。

加筆+++ 博士から一言  夏場になるとテレビでやたらと  股間がかゆく
なったらこの薬を と言うコマーシャルが増える。 女性向けのコマーシャルが
ほとんどだけど、男性用も有る。
女性はそうだろうな と思う節が有る、ですから女性は温水洗浄便座を使用出来
る環境の時は必ず用を足した後温水洗浄を行う様にしましょう。これでかなり
股間のかゆみを減らせる事が出来るでしょう。